SpectraPro分光器を制御 の履歴(No.4)


SpectraProをMac(PC)で制御する(2025/04/11)(更新2025/04/14)

SpectraPro300i.png
Player One CMOSカメラを取り付けたSpectraPro 300i分光器。スリット前もソーラボのケージが使えるように改造しています。

経緯

 SpectraProはActon社の分光器で、研究室には古い500i, 300i, 150があります(現在はSpectraPro HRというのがこれらの後継機のようです)。500iは488 nm顕微ラマン分光器で使っていて、Princeton Instruments(現在Teledyne)のLightFieldソフトを使い、それでSpectraPro 500iと冷却CCDを制御しています。そちらはそれで問題ないのですが、LightFieldはライセンスがあって1台のPCでしか使えません。他の分光器300iと150を使う時には困ります。300iは今785 nmラマンで使っているのですが、使う時はLightFieldを使っているPCを300iに繋ぎかえて使う必要がありました。しかしそれも面倒なのでpythonで制御してみることにしました。

Pythonで制御してみる

 SpectraProはRS232Cで制御できるので、pythonライブラリのpyserialが使えます。これはpipやcondaでインストールする必要があります。マニュアルによると通信設定は9600 baud, 8bit data, 1 stop bit, no parityとのこと。Macで使う場合はUSBシリアル変換ケーブルを使います。ドライバーのインストールが必要な場合があります。
 SpectraProのコマンドは色々あるのですが、私の目的ではspectrographとして使うので(スキャンしながらの測定はしません)、そちらで主に使うものだけを紹介します。