新しいEXPO-2.2.26 の履歴(No.2)


新しいEXPO-2.2.26について

EXPOv2-menu.png

 新しいEXPOが2024年7月にリリースされました。現在WindowsとLinux
版が利用できます(Mac版はまだです)。Windows版をちょっといじったところではインターフェースに多少変更があるようですが、機能的に新しい部分は見つかりませんでした。
 しかし1つ重要な問題を見つけました。FileメニューからなぜかNewがなくなっているのです(右のスクリーンショット)。以前の計算で作成した*.expファイル等があるならば、Load&GoやLoad Projectで計算開始できますが、Newがないと新規の解析ができません。多分今後訂正されるとは思いますが(2024/08/07時点ではまだ直されていなかった)。
 現状でも*.expファイルを作ってやれば新規計算でも使うことができます。以下に1つforsterite.expの例を置いておきます。%がある行は命令を指定しているようなもので、その中にパラメータが指定されて場合もあります(%data)。マニュアルに詳しい説明があります。%dataは使うデータを指定する部分で、rangeは2thetaの計算で使う領域の指定。patternは粉末回折データの場所の指定で、この場合は同じディレクトリにあることforsterite.xyを使うようにしています。また、X線波長はCu Ka1を使用。Ka12の場合は、次の行にalpha2を追加します。contは1格子中の原子の数ですが、最初から分かっていれば入れておきます。指数付もできてない状態なら適当な値でいいです(何もないと指数付の後に入力を求められるはずです)。指数付にはntreorを選択してます(%ntreor)。この例の場合(%continue)、Nextボタンをクリックして進んでいくと直接法を使って構造を求めて終わりになります。そこからRietveldへ進むこともメニューから可能です。

%structure forsterite
%job structure forsterite
%init 
%data
range 5.000 100.000
pattern forsterite.xy
wave 1.540560
cont Mg8 Si4 O16
%ntreor
%continue