Quantum-Espressoの空間群入力 の履歴(No.1)


Quantum-Espressoのpw.x用入力ファイルで結晶構造に空間群を使う方法 (2018/03/18 created)(2022/06/30 updated)

 VESTAの出力する.vestaファイルからQuantum Espressoのpw.xで使う入力ファイルを作成するpythonプログラム(vesta2pw.py)を作って使っています。これを使うと空間群で結晶構造を指定できます。

前書き

 pw.xの入力ファイルでは結晶構造を指定する必要があります。ずっと以前はpw.xは空間群が使えず、格子タイプ(ibrav)を指定して、座標データを入力する必要がありました。しばらく前から空間群が利用できるようになってます。空間群を利用する利点はいくつもあって、1つは入力ファイルの構造データ部分が簡単になります。構造最適化も恩恵を受けます。対称性を正しく生かすことができます(ibravで入力すると点群が正しくならないことがしばしばあります)。ただしpw.xは標準設定の空間群しか受け付けないなど使いづらい面もあります。空間群が使えるようになっても構造データ(cifファイルなど)から入力データの構造部分を作るのは面倒です。そこでPythonでVESTAのファイルから構造部分を読んで、それを使って入力データのテンプレートを作るプログラムを作ってます。QE7.0で試しています。